小児看護学(4)(子供の成長と発達) [小児看護学]
(2)機能的発達
・ 肺胞は、胎生24週頃から形成され28週頃には肺の虚脱を防ぐ肺表面活性物質が肺表表面に広がり、在胎34週以降には肺胞の数が急速に増加します。
・ 胎児のガス交換は胎盤で行われていますが、出生時の第1呼吸によって、肺でのガス交換が始まります。
・ 新生児の呼吸数は40〜50回/分と成人に比べ、頻呼吸です。
・ 新生児や乳児は、気道や後鼻腔が狭いため、鼻汁や分泌物で簡単に呼吸困難に陥ります。
・ 新生児の心拍は、120〜140回/分と成人に比べて頻脈です。
・ 新生児の体温は、腋窩で36.5〜37.5℃前後が正常で、直腸では0.5℃高くなります。
・ 生後2〜3日に排泄される暗緑色、粘稠、無臭の便は胎便と呼ばれ、胎児期の消化管分泌物や出生時に嚥下した羊水などからなっています。
・ 生理的水分必要量は、年齢が低い程多く、乳児では150mL/kg/日、幼児は100mL/kg/日、学童80mL/kg/日となります。
・ 子供は尿量や不感蒸泄などの水分代謝が激しく、感染症にかかりやすいため、下痢、嘔吐、発熱、食欲不振に陥りやすく、容易に脱水をおこしやすいといわれます。
・ 免疫グロブリンの大半を占めるIgGは、胎盤を通って母体から子供へ移行し、感染予防に重要な役割を果たしています。 IgAは母乳のうちでも初乳に多く含まれて、腸管系の感染防御に役に立ちます。
・ 新生児・乳児期にはモロー反射などの原始反射がみられますが、成長・発達とともに消失します。
[設問] 肺胞の数が急速に増えるのは在胎何週以降か?
イ 24週 ロ 28週 ハ 34週 ニ 38週
正解 (ハ)
[設問] 新生児の呼吸数は、一分間にどれくらいか?
イ 10~15回 ロ 15~20回 ハ 20~30回 ニ 40~50回
正解 (ニ)
[設問] 新生児の心拍数は、一分感にどれくらいか?
イ 60~80回 ロ 90~110回 ハ 120~140回 ニ 150~170回
正解 (ハ)
[設問] 胎便の色は、次のどれか?
イ 乳白色 ロ 暗緑色 ハ 暗赤色 ニ オレンジ色
正解 (ロ)
[設問] 初乳に多く、腸管感染症の防御に役立つのはどの免疫グロブリンか?
イ IgA ロ IgM ハ IgE ニ IgG
正解 (イ)
[設問] 生後4カ月ころ消失する乳幼児にみられる反射は次のどれか?
イ モロー反射 ロ バビンスキー反射 ハ ルーティング ニ パラシュート反応
正解 (イ)
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